犬枇杷(イヌビワ)
枇杷と言うより、イチジクに似た小さな実をつけます。
犬枇杷はクワ科イチジク属。
枇杷はバラ科だそうです。なんだかややこしいですね。
熟した果実はすっかり落ちてしまいましたが、小さな実がまた出来
ていました。
先日、福岡市美術館で開催されている「冨田渓仙展」に行って来た
のですが、会場の最初に展示してある「万葉春秋」にこの犬枇杷も
描かれていました。
「万葉春秋」は、万葉集に出てくる植物が描かれていますが、渓仙
は実際にそれらの植物を手にし、描いたそうです。
万葉人もこの植物を愛で、歌に詠んでいたのかと思うと、感慨深い
ものがあります。
そして、渓仙展で、もう一つの発見。
実は、末永文化センターの小ホールは、元駐日フランス大使で詩人
のポール・クローデル氏を記念し、別名「ポール・クローデルホー
ル」と申しますが、そのポール・クローデルと渓仙は親交があり、
二人が制作した作品も展示されていました。
まさか渓仙展で、その名前を目にするとは思ってもいませんでした
が、それにしても、日本画とフランス語の詩のコラボなんて、この
お二人なかなかしゃれたことをしています。
冨田渓仙は、博多出身の画家です。
「冨田渓仙展」は11月23日まで開催しています。